おもひでぽろぽろ 感想
昨日テレビで『おもひでぽろぽろ』がやっていたので見ました。
(ネタバレします。)
この映画の一番の見所 タエコが宿泊先のおばあちゃんに「ここに嫁がない?」と言われる場面 だと思うんですが、あんなピンポイントの感情を盛り上がり部分にしてアニメ映画作るってすごいな、と思いました。
つまりこの場面は、「なんか田舎っていいな、田舎いいよねー」といういわば「かわいいー」みたいな軽い気持ちで言っている人に、「じゃあ、あんたここに住める?いいんだよね?好きなんだよね?じゃあここに移ってこれるよね?」という結構な"詰め"を行われたという状況です。
この場面では主人公のタエコはまだそこまでの覚悟はない。
都会で仕事をしていて、たま〜に手伝いに来る。
田舎の良い部分だけを見て、「田舎の嫁よりも働きがいい」みたいな褒められ方もして、居心地がいいんだけど、それは"都会で働いてたまに手伝いで来ている"が前提になっていて、言ってしまえばちょっと"浅い"。
しかもみんなそんなこと気づいていて、いい気になってた私、なんなんだ私は...。
という所だろうか。
すげー。
ワクワクする感じで、こんなのアニメで作ってるのかよ!と突っ込んでみたくなる。
確か『おもひでぽろぽろ』は子供の時も見た気がするんだけど、その時は全く意味不明だったと思う。
それが昨日見たら「うわー分かる!」ってな具合にどんどん入り込んでいたから驚きだ。
見る年代によって同じ作品が、違うように見えるのは映画の面白いところですね。
特にこの作品はそれが顕著かなと思いました。
田舎ぐらしの人が東京風ふかせてくるやつに抱く感情とかも、そのちょっとデリケートに振舞わなければいけない部分も(「それ皮肉ですか?」の場面ですね)、いい具合に描かれてたなぁと思います。
来週は平成ぽんぽこやるらしいので、早速録画予約しました。